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雪崩

2月に入り、先週の連休の中日12日と15日にまとまった積雪がありました。いずれも太平洋側を、通過した低気圧の前線によるもので、12日には20センチ、15日には南西の強風を伴い30センチほど、トータルで50センチ以上の降雪がさほど根雪のないまま積もったことになります。また尾根などの風のとうり道にできる雪庇は重さを増し、風下にみるみるうちにせりだしました。追い討ちをかけるように17日の気温上昇、深夜から明け方にかけてたっぷり水分を含んだ雪が15センチ。役者は揃いました。そしてやはりそれは起こりました。車山西斜面、旧直登登山道を挟んだ2箇所の斜面がくずれたのです。
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向かって左側の崩落
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そして右側。夏道を乗り越え、デブリはその下10メートルでとまっています。双方とも破断面が恐らく40センチ~50センチ、幅50m~60m、滑った距離はそれほどではありませんが、どちらももしも、人がいたなら埋没する規模のものと推測できます。
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根雪がない場合、ご覧のように下草がむきだしになっています。全層雪崩に近い状態です。
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「霧ヶ峰で雪崩なんて」、「雪がすくないから・・・」と思う人がいるでしょう。雪崩に雪の多さはあまり関係ありません。そして霧ヶ峰は知る人ぞ知る、雪崩地形の山なのです。冬も夏道のとうり歩けば、何の問題もありません。危険地帯は自然と回避できます。でもそれ以外を歩いてみたい?滑ってみたい?僕がたまたまそんな人を見かけたら、恐らくメガホンで注意せざるをえないでしょう。でも24時間見張っているわけではないのです。冒険をしたいなら、どうか雪崩のお勉強少しだけしてください。そして単独で行動しないで下さい。ビーコン、スコップ、プロープ、は必ず持って行って下さい。もしも埋まってしまったとき、生きていても、死んでいても、なるべく早く掘り出すことができますから・・・。明日は土曜日、天気もいい。どうか皆さん気をつけて!

by koro-1956 | 2011-02-18 20:04
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長野県は霧ヶ峰高原に建つ山小屋「ころぼっくるひゅって(コロボックルヒュッテ)」のブログ。霧ヶ峰の自然や併設するカフェ、積雪期のスノーハイクの話題などをお送りします。


by koro-1956
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